Z1000LTD K.Y様 エンジン腰下分解

  

エンジン腰下を分解点検します。

 

ジェネレーターカバーを外します。ステーターコイルは新しいので交換されているようです。

 

オイル交換の際によく出てくるオレンジの破片の正体はこちら。マグネットの接着剤が剥がれ落ちたものです。 

 

ジェネレーターローターを外そうとインパクトでプーラーをねじ込みますが一向に外れません。

 

長いレンチで回してみますが、体重をかけても外れません。これ以上やると壊しそうなので、今回の修理には直接関係ないこの部分は分解無しでいきます。

 

エンジンを反転します。

 

オイルパンを外します。スラッジはかなり堆積していますね。異物もかなり落ちています。

 

大きな異物を拾い出します。

 

洗浄して4つに分類しました。左から、ベアリンクケージの破片、カムチェーンローラーのゴム片、ジェネレーターローターの接着剤、下は針金状の謎の金属片。

 

クランクケースを分離します。

 

破損したベアリングは、レースが回されてハウジングに傷がありますね。

 

ミッションのアウトプット側です。

 

ベアリングの破損状況はこんな感じ。アウターレース、インナーレース共に破損時に回されています。アウトプットシャフト側も摩耗しています。ギヤの側面も擦った跡があります。

 

破損したベアリングは分解するとこんな感じ。

 

チェーンの張り過ぎからくる過負荷で破損するとこうなります。たまに見る事例です。

 

ギヤも押されてワッシャーが曲がっています。

 

ケース側はこんな感じ。

 

破損時にボールなどが引っかかり、レースが回されてケース側も摩耗します。このクランクケースはもう使用できません。

 

ロアーケース側もこんな感じで摩耗しています。クランクケースは上下セットで交換することに。

 

クランクは点検棒は通りました。ベアリングもスムーズです。