Z1000J2 A.K様 エンジン下ろし

 

サイレンサーステーの溶接加工が済んだのでエンジンを下ろします。

  

マフラーはこのまま未塗装でいくそうなので、表面にエンジンオイルを塗って防錆しておきます。フレームとエンジンが出来上がり組み始めるまでにはあと数か月かかるでしょう。

 

エンジンは先に腰上まで分解します。カムホルダーネジはトルクをチェックします。

 

カムホルダーネジ、エキゾースト側3本のトルクは抜けていました。他数本も怪しい感じ。J系はここが弱いので、カムホルダーネジは16ヶ所全てヘリサートを入れます。

 

バルブクリアランスを計測します。

 

カムチェーンテンショナーはS1タイプに変更されていますね。クランクをレンチで正逆転すると、カムチェーンはかなり弛むのでテンショナーは効いていないようです。

 

テンショナーを外します。

 

プッシュロッドがフルストローク出たままテンショナーを戻してみます。簡単に奥まで入り、それでもカムチェーンガイドを押している感じは無いので、ガイドはかなり変形していることでしょう。S1カムチェーンテンショナーはノーマルよりストロークが短いので、カムチェーンガイド交換の頻度を上げないと問題が出るので要注意です。

 

ヘッドを外します。ヘッドガスケットは社外品なので分解歴がありますね。

 

燃焼室を見てみます。大きな破損などは無いようです。

 

シリンダーを外します。ベースガスケットも社外品なので、ここも分解歴がありますね。ボアはノーマル、ピストンもノーマルです。

 

カムチェーンガイドはこんな感じ。長期間使用するとつぶれが大きくなり、S1テンショナーだとカムチェーンが弛んでしまいます。

 

ピストンを外します。

 

軽くなったところでエンジンを下ろします。

 

今のところ重大な問題は無いようです。

 

フレームを分解していきます。

  

ステムはかなりプリロードがかかっていました。

 

ベアリングは新しいようです。

 

フレームは塗装するのでレースは外します。

 

外したアウターレースをよく見ると、ローラーの痕がはっきり付いています。ベアリングは交換します。

 

フレーム単体になりました。残りの溶接をしたら塗装に出します。