エンジンからのオイル漏れ修理と車検のご依頼です。ほぼノーマルの2オーナー車です。
オイル漏れはシリンダーの下部からが酷いらしく、現状は液体ガスケットを塗って止めてあります。
液体ガスケットがかなり盛られていますね。
カムチェーントンネル周りも全体的にオイルで湿っています。
エンジン腰上を分解するので、先ずはマフラーを外します。
キャブとイグニッションコイルを外します。
ヘッドカバーのボルトは交換されていますが、ちょっと短いようですね。ノーマルより5ミリ短いので、ヘッド側の雌ネジを痛める可能性があるので、ボルト類は基本的にノーマルの長さを厳守しましょう。
ヘッドカバーを外します。
カムホルダーのトルクを確認します。この部分は全くトルクがかかっていません。他にも数本怪しいので、エキゾースト側8本はヘリサート加工した方がよさそうです。
カムチェーンテンショナーを外します。こちらのボルトも短いので、組付け時には正規の長さのボルトに交換します。
ヘッドを外します。カム周りは比較的きれいですね。
燃焼室はこんな感じ。年式相応にカーボンが堆積しています。
シリンダーはノーマルボアのようですね。
カムチェーンローラーはだいぶ痛んでいます。交換するいい機会になりました。
ローラーの軸部は、ゴムダンパーが剥離しています。
シリンダーを外します。ベースガスケットの貼り付きはかなり弱く、オイル漏れしていたのもうなづけます。
ボアはノーマルのφ64ミリですね。
シリンダーを外すとこのようにスタッドの根元に堆積していた砂や泥が大量に残ります。
腰下は分解しない予定なので、泥汚れをケース内の落とさないよう、先に掃除機で吸いながら除去しておきます。
大方の汚れを取り除きました。
ピストンを外します。
カーボンの堆積は比較的少なめです。
スカート部の傷なども少なめです。
ピストンリングは摩耗が進み、ほぼベタ当たりしているので交換します。リングはまだ純正品が揃うのでいいですね。
ベースガスケットを剥がします。特に大きな傷もないようなので、このまま組みなおせば大丈夫でしょう。
