Z1000J1 F.Y様 エンジン腰上分解

エンジンからオイル漏れしているので修理します。

 

漏れているのはシリンダーの前側辺りです。

 

ヘッドガスケットのラインから下側、特に中央付近がオイリーなので、

カムチェーントンネルのOリングがヘタっていると思われます。

 

エンジン腰上を分解していきます。

 

KERKER KR管を外します。

 

20年以上使用しているので、さすがに痛みが激しいようです。

 

ヘッドカバーを外します。

 

カムホルダーの締め付けトルクを確認します。

1ヶ所はトルクが掛からないので修理が必要です。

 

バルブクリアランスを計測ます。数ヶ所狭いところがあります。

カムはヨシムラST-2です。こちらも20年物です。

 

カムを外します。

 

ヘッドを外します。

 

カムメタル、リフター共に異常は無いようです。

 

燃焼室側も特に問題無いようです。カーボンの堆積はかなり少なめです。

 

シリンダーを外します。

 

カムチェーントンネルのOリングは、つぶれて完全にヘタっているようです。

 

ヘッドガスケットをのせてみるとよくわかります。

Oリングのシール性が無くなったことによるオイル漏れです。

 

シリンダーは軽いスカッフがありますが、通常使用はまだまだ問題無いでしょう。

 

ピストンを点検します。

 

インテーク側のリセスにはバルブのスタンプがくっきりと付いています。

先日の筑波サーキットスポーツ走行の際、4速でギヤ抜けしてオーバーレブしたとのこと。

その時のバルブサージングの痕でしょう。バルブが曲がっていなければいいのですが。

 

ピストンリングを点検します。

 

セカンドリングをみると、当たりは幅の半分くらいなので、まだしばらくは使用可能でしょう。