S1キャリパーの取説 2022

 今回入荷した最終ロットのレプリカS1キャリパーの取り扱いについて簡単にご紹介します。ちなみにこのキャリパーの製作に私は関与しておらず、ただ縁あって分けていただいたものです。型が無いので同じものはもう作れないとのこと。基本的に本物と同寸法で作られた精巧なレプリカです。完全一致ではないところもあります。

 

部品構成はこんな感じです。

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S1キャリパーを販売します

 

S1キャリパーを販売します。いつも私がレースで使用しているタイプと同型が若干数入庫しました。販売価格はパッド付で1個消費税込み275,000円です。ご注文はメールなどでお願いします。これからアッセンブリーするので、デリバリーは8月中旬ごろからの予定です。取り付けとセットアップにはレーシングパーツの専門知識を必要とします。一般ユーザーによる取り付けセットアップは困難だとお考え下さい。現物を見て、必要な判断ができる方、その環境にある方のみ使用可能です。

 

子部品はこんな感じ。

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S1キャリパー再入荷しました

 

いつもJレーサーで使っているのと同じフルコピー品のS1キャリパーが再入荷しました。メーカーから在庫を全て引上げてきたので、このタイプはこれで最後になり、これの再生産はありません。

 

このあとアルマイトし、組み立て・調整後販売の予定です。ブレーキチューブなどこれに合わせて新規製作する必要もあり、販売価格は今後決定します。

南ア製S1キャリパーはシールが破損します

  

筑波サーキットでテストを重ねてきた南アフリカ製のS1キャリパーですが、今回の分解点検で大きな不具合が見つかりました。筑波での周回数は、延べ5日間の走行で約300周です。

下の画像はキャリパーを分解してピストンを外したところです。このキャリパー特有の丸断面Oリング形状のピストンシールがボロボロになっているのがわかります。前後3個のキャリパー全てで発生していました。

 

シールを取り出してみるとこんな感じです。今までフルード漏れは発生していませんでしたが、このまま使用を続けていると漏れる可能性がありました。南アフリカのメーカーにはオーソドックスな角断面のピストンシールに変更するよう初めからアドバイスしていましたが、やはり丸断面のOリングでは、キャリパーは成立しないようです。改善されない限り、今後の使用は中止します。

ちなみに、一般的なキャリパーは全て角断面シールが使われています。シール溝の底は手前が深いテーパー形状をしており、その角度は6°前後が多く、詳細は各社の企業秘密となっています。この南ア製S1キャリパーのシール溝は、底に傾きが無いので、たとえ溝に合う角断面シールを装着したとしても、通常のキャリパーとしての機能は果たせません。

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