Z1000J1 A.T様 ヘッドカバーネジ穴の修理

  

オイル漏れ修理の前に、錆びだらけのバッテリーケースは、洗浄してから塗装します。

 

洗浄油代わりの灯油で洗い、その後水洗いし、エアブロー、シンナーで脱脂して塗装します。

 

オイル漏れ修理の前にもう一仕事。クランクケース上面の汚れを洗浄します。

 

劣化しているキャブホルダーを外します。インテークはポート研磨してありますね。

 

ケース上の汚れはこんな感じ。これはヘッドから伝ってきたオイルではないようで、オイルクーラー取出しあたりから滲んだものでしょう。

 

エンジン下にトレーを敷いて、洗浄油とブラシで掃除します。

 

一通りきれいになりました。

 

ヘッドカバーネジのトルクを確認します。

 

×印はトルク抜けしているところです。主に端のカムプラグの部分ですね。漏れている個所と一致します。

 

カムプラグ部のボルトは本来長いのですが、このエンジンはみんな短いボルトでした。これでは上の数山しかネジがかからないので、ネジがなめているのも仕方ありません。

 

ヘッドカバーを外します。

 

カムプラグのところはかなり液体ガスケットが盛られていますね。

 

左後ろのカムプラグを外したら、ネジ穴のところに大きなクラックがありました。

 

幸い、欠けていたのは上の方の一部で、下半分以上は残っていました。

 

よく観察するためにガスケットを剥がしてきれいにします。

 

欠け部分の現状はこんな感じ。短いネジ締めたので、上だけ持っていかれた感じです。

 

いろいろ修理方法を検討した結果、とりあえずヘリサート加工をしてみることに。先ずは下穴を開けます。

 

割れずにうまく6ミリの穴が開きました。

 

入り口が斜めになっているので、ヘッドカバーをガイドにしてヘリサートタップを立てます。

 

こちらも割れずにうまくネジ切りできたようです。

 

ヘリサート用のネジを切った状態です。かろうじて繋がっています。

 

有効ネジは6山ほど確保できそうです。ヘリサートもそれに合わせてカットし長さを調整します。

 

長さを調整したヘリサートを挿入します。

  

上下ピッタリの長さでセットできました。トングを折り取ります。

 

雌ネジは約6山確保できました。

 

他のカムプラグ部分も全部ヘリサート加工します。こちらはスコヤで垂直を見ながらタップを立てます。

 

ヘリサートを挿入します。こちらは2Dの長いヘリサートが入ります。割れていない場合のこの作業は良く行います。

 

下から見るとこんな感じ。ヘリサートは下側ギリギリまであるのがわかります。

 

ヘッドカバーをセットし、貫通する長いボルトで締め付けてみます。

  

欠けた部分以外は正規のトルクがかかるようになりました。欠けていた部分はネジ山が少ないので、トルクを80%くらいに落として締めることに。なんとか大修理は免れそうです。