Z750FX1 Y.Y様 モリワキカヤバのオーバーホール

フォークのオイル漏れと、エンジンからのオイル漏れの修理です。

 

エンジンからのオイル漏れは、タコポートプラグからのようです。

 

漏れ始めてからだいぶ走行しているとのことで、タコポート以下、シリンダーまでオイルで濡れています。

 

カムプラグのところからもオイル漏れが始まっています。

 

オイル漏れの箇所を特定するため、オイル汚れを一旦脱脂します。

 

試運転してオイル漏れ箇所をみますが、短時間では漏れてきませんでした。

 

先ずは、フロントフォークのオーバーホールから。

 

外したフロントタイヤをみると、かなり編摩耗して三角になっています。

ハンドリングを考えると、そろそろ新品交換時期でしょうか。

 

フロントフォークを外します。

 

フォークは当時物のモリワキカヤバですが、右側からオイル漏れしてきたとのこと。

オイルシールの形状を確認し、モリワキエンジニアリングにリペア用の部品を発注します。

 

現在、モリワキから供給できるのはオイルシールのみだそうです。

ダストシールはMk2純正が流用できるとのこと。

 

続いて、タコポートのオイル漏れ修理です。タコポートプラグを外します。

 

抵抗無く抜けてきたのでよく見ると、Oリングはヘタって潰れています。

 

メーカーからはOリングの供給が無いので、

NOKのS11.2というサイズの汎用品を使います。

 

ややきついので、慎重に押し込みます。

 

続いて、カムプラグの交換を兼ねて、カム周りの点検をします。

 

因みにこのエンジンは2015年5月に組んだもので、主な仕様はビトーR&Dのφ75ミリピストンとMk2クランクで1075cc、WEB#109カムなどです。

下の画像は当時の物。

 

ヘッドカバーを外し、カムやカムチェーン周りを点検します。

 

バルブクリアランスを計測します。

 

カムホルダーの締め付けトルクも確認します。ここまで、特に異常無し。

 

点火プラグを外し、内視鏡でシリンダー内部も点検します。

 

カーボンの堆積も少なく、エンジン内部も問題無いようです。

 

エンジン内視の動画はこちら。

 

 

キャブホルダーはエンジン改造前からの継続使用だったので、今回は新品交換します。

 

J系のホルダーなので、負圧コック用にニップル取り付け用の穴を開けます。

 

負圧取出し用ニップルを前のホルダーから移植します。

 

ホルダーをヘッドに取り付け、負圧ホースを接続し、ポート内に飛び出していないことを確認しておきます。

 

プラグのターミナルはだいぶキズがあったので新品交換します。

 

カム周りは特に異常ありませんでした。

新しいカムプラグとガスケットをセットします。

 

ヘッドカバーを取り付けます。

あとはフォークシールの入荷待ちです。