ワークスタイプのクラッチレリーズプレートにするので、ミッションカバーを加工します。

新品のミッションカバーをベースに、シフトシャフトガイドを溶接します。溶接熱で歪まないよう、ダミーのエンジンに取り付けた状態で溶接します。

溶接後はこんな感じ。チェンジペダルからの力を片持ちのガイドで支える構造のため、根元付近は頑丈に溶接します。

冷めたところで取り外します。

裏側はこんな感じ。

続いて溶接作業をもう一つ。オイルクーラー取出しの加工です。純正部品をベースにローハイトのオイル取り出しを作ります。

取り付けるホースの方向に合わせて角度を決めてカットします。

ダミーエンジン上で角度を決めて溶接します。

外して全周溶接します。

エア圧をかけ、水の中でもれチェックします。


ホースレイアウトはこんな感じ。

このローハイトさが、キャブの整備性を格段に向上させます。

先ほどのミッションカバーにオイルシール3個を圧入します。

ミッションカバーを取り付けます。


クラッチレリーズは、レリーズ周りをPMCのキットで構築します。

プッシュロッドは純正のφ8ミリを少しカットして使います。

レリーズプレートASSYを仮組します。

フロントスプロケは10ミリオフセットを使います。リヤのマグタンもチェーンラインは10ミリオフセットで特注してあります。

J系は純正が元々約5ミリオフセットしているので、「10ミリオフセット」とはスプロケ単体で約15ミリオフセットになるのでご注意を。

オイルクーラーブラケットはBLファクトリーのS1ロングタイプを使用します。ロングタイプとは、下側ステーの長さが長い仕様で、より垂直に近いマウントになるタイプです。フロントフェンダーとのクリアランスが狭くなるので、フォークフルボトムでのフェンダーとオイルクーラーコアの干渉に注意が必要です。

オイルクーラーを取り付けます。
