Z750FX1 Y.Y様 固着ガスケットとの格闘

 

固着したベースガスケット剥がしの続きです。前回はここまでで2時間かかりました。スタッドボルトも一旦抜いて、作業性のいい状態で臨みます。

 

こちらがオイルリークの跡の一部です。4隅4本のシリンダースタッドはオイル通路となっているので、内部から油圧が掛かります。ガスケットとケースのアルミが貼り付いていればオイル漏れはおきませんが、剥離してくるとこのようにオイルが隙間を通って漏れ出てきます。硬いガスケット材とボーリングして幅の狭くなったケースにより、数年間のヒートサイクルで剥離して漏れ出てきたと思われます。今回は別のガスケットを使用して組み付けます。

 

とにかくガスケットが固いので、普段のスクレッパーではらちがあきませんでした。セラミックスクレッパーも使い込んだものではだめで、新品のスクレッパーで試してみます。

 

ガスケットを薄くした後、セラミックスクレッパーで1ミリ幅ずつ削っていきます。今度は何とか削れるようになりました。

 

母材に傷をつけないよう、慎重に作業を進めます。

 

2日に渡り、トータル5時間掛かって剥がし終わりました。

 

最後にオイルストーンで表面を整えます。削り粉が内部に入らないよう、オイルは少な目にして研ぎます。

 

ガスケット剥がしが完了しました。もともとケースボーリング時にケース側も面研していましたが、そのきれいな状態が復元できました。