Z750FX1 T.Ky様 エンジン腰上分解

  

新車で購入後、いままでずっと乗り続けてきたそうです。現在走行距離は5万キロ弱。今回エンジンから異音がするとのことで修理のご依頼です。カムチェーン関係の音のようなのです。

 

実際にエンジンをかけてみると、確かにカムチェーンがどこかに擦っているようなシャラシャラといった感じの音が僅かに聞こえます。

 

先ずはカム周りを点検してみます。キャブを外してヘッドカバーを外します。

 

ヘッドカバーには擦り傷などはありません。

 

見える範囲、破損などは無いようです。

 

分解する前にバルブタイミングを確認します。問題ありません。

 

バルブクリアランスを計測します。多少の大小はありますが、酷いところは特にありません。

 

カムチェーンテンショナーを外します。破損やプランジャーの戻りもありません。

 

トップアイドラーです。軸受やダンパーゴムの破損も無いようです。

 

カムホルダーネジのトルクをチェックします。問題ありません。

 

ボルト外す際、かなり固着していたので、この1本は折れてしまいました。

 

カムを外して内部を点検します。どこにも接触痕はありません。

 

内部のアイドラーも破損は無いようです。

 

カムチェーンを新品と比較すると、結構伸びていることが解りました。

 

腰上オーバーホール歴はありますが、カムチェーンは無交換とのこと。この機会にエンジン全バラしてカムチェーンを交換することに。マフラーを外します。

 

底打ち結構あります。

 

ヘッドを外します。

 

アイドラーも大きな破損はありません。

 

ゴムローラーは結構摩耗しています。

 

シリンダーを外します。

 

下のアイドラーも問題ありません。

 

折れたボルトを摘出します。

 

なるべく中心に穴を開けます。

 

徐々に拡大します。

 

エキストラクターを差し込んで、左に回して食いつかせます。

 

無事にボルトが緩んできました。

 

取出し成功です。

 

このあとエンジンを下ろして全分解します。