Z1000Mk2 I.H様 ピレリファントム装着とステムガタの点検

 

タイヤ交換とステム周りに発生するガタの点検のご依頼です。

 

タイヤはハイグリップでウエットにも強い、ピレリファントムスポーツコンプRSがご指定。

 

先ずはフロントホイールを外します。

 

ホイールベアリングを点検します。ゴロ感無くスムーズに回るので大丈夫。

 

タイヤを外します。

 

リムの内側もきれいですね。

 

タイヤカスを清掃します。ご指摘のリムの曲がりはこのくらい。修正は今回見送ります。

 

タイヤを組んでバランス取りします。

 

続いてステム周りのガタを点検します。フルブレーキして止まるときに「カクン」となるので、ベアリングのガタと思いきや、ジャッキアップしてフォークを前後にゆすってもステムベアリング部分にガタは感じられません。ナットの締まりもプリロードも特に問題無いようです。

 

念のため、アッパーステムを浮かせてベアリングを見てみます。

 

ステムを浮かせてナットを外します。ロアステムはジャッキで支えてあります。

 

インナーレースを外してみると、レースやベアリングはきれいな状態でグリスも十分入っています。ベアリングは問題無いようです。

 

フロント周りを復元します。一応この時点でステム周りのガタは無くなりました。原因はわかっていませんが、しばらくこれで様子を見ていただきます。

 

続いてリヤへ。ホイールを外します。

 

ハブダンパーやホイールベアリングは大丈夫です。

 

リヤのリム内もきれいですね。一部に修正の痕があります。

 

ホイールを清掃します。

 

タイヤを組んでバランス取りします。

 

リヤスプロケのナットは薄型が使われています。

 

薄型ナットは許容トルクがかなり小さいのでここに使うには不向きです。標準のナットに交換します。

 

キャリアのベアリングは2列に入っていますが、外側は締め代が無くなって落ちてきました。

 

修理するにはキャリアを新規製作するといいのですが、応急処置としてネジロック剤で固定します。

 

リヤ周りを復元します。

 

スプロケキャリアは新規製作をご検討ください。