筑波走行から直接ガレージ入りします。

先ずはオイル漏れの箇所を特定します。

ヘッドカバーからオイル取出し付近まで、エンジンの中心線周りがオイリーです。

前側も、カムチェーントンネル周辺がオイリーです。

レンチでクランキングしてみますが、回転はスムーズです。
テンションが緩んでいるせいか、正転・逆転時のバックラッシュはややあります。

ヘッドカバーをよく見ると、後ろ側に大きなクラックがあります。


ヘッドカバーを開けると、クラック部の内側にカムチェーンの痕が付いています。

削れた痕はセンターがズレており、不思議な当たり方をしています。

カムホルダーのトルクは問題ありません。

バルブクリアランスも異常無し。バルブ曲がりは特に無いようです。

シリンダー内を内視します。

2番シリンダーはオイリーですが、これはキャブから吸ったオイルと思われます。それ以外は特に異常無し。
ピストンにバルブのスタンプ痕もありません。

バルブタイミングを確認するため、
クランクを回して1番上死点を出します。

カムはインテーク、エキゾーストともに数コマズレています。

エキゾーストは1コマ進角。

インテークは2コマ遅角しています。

トップアイドラーもグラつくので、ダンパーゴムが剥離しているようです。

テンショナーを外して点検します。
プランジャーが斜めになっているのでなにかおかしいです。

ラチェットの爪が無くなっています。
爪のピンも無くなっているので、ピンが折れて爪が脱落したものと思われます。

脱落した爪がエキゾーストカムスプロケットとチェーンの間に挟まり、チェーンを持ち上げてヘッドカバーを割ってしまったようです。
オイルパンに、脱落した爪が落ちているはずです。


