Z1000Mk2 K.K様 スイングアームの加工

 

トルクロッドをショートタイプに変更するので、スイングアームに受けを設置します。

 

社外のワイドスイングアームで、下側に細い補強パイプがあります。受けの位置は根元にこの位置にすることに。トルクロッドはオスメスのみの組み合わせで長さがちょうどいいようです。オスメスの見本に使っているのは8ミリですが、実際は10ミリのロッドエンドを使います。

 

不要なステーは削除します。サス受けはショックの左右スパンが広がるので、一旦削除して作り直します。

 

切断面を研磨します。

 

トルクロッド受けを溶接します。

 

続いてサス受けを製作します。元々5ミリワイドになっていましたが、レイダウンする関係で10ミリワイドの30ミリ幅に作り変えます。

 

型紙に合わせてブラケットを切り出します。

 

ベンダーで曲げます。

 

接続面を擦り合わせします。

 

上下全周を溶接します。

 

更に補強を追加します。

  

スイングアームの改造が終了しました。

 

スイングアームと交換予定のザッパーステムはパウダーコート、既存のサポート類セラコートで仕上げます。

 

続いて、エンジンの分解点検は今回は見送ることになったので、内視鏡でシリンダー内を確認しておきます。

 

内視鏡はスマホとWifi接続するタイプです。動画も静止画も記録できます。

 

プラグホールから内視鏡を差し込み、シリンダー内部を点検します。

 

4気筒ともほぼこんな感じで、大きなキズも無く比較的きれいな方です。ピストンヘッドにはうっすらと「0.50」の刻印があります。ノーマルの0.5ミリオーバーサイズピストンが使われています。

 

続いてカムホルダーネジのヘリサート加工です。

 

分解時のチェックでエキゾースト側の2ヶ所がトルク抜けしていました。ヘリサートは入っていないので、ボルトを使って残っているネジ山を引き出し、タップの下穴を形成します。

 

せん断されていたネジ山が抜けました。

 

下穴ができたので、ヘリサートタップでネジ切りします。

 

ネジ切り後、ヘリサートを挿入します。奥まっているので押し込み用のコイルを重ねて作業します。挿入するのは先端のコイル1個のみです。

 

ヘリサートが所定の深さに挿入できたら、ボルトをねじ込んで引っかかりなど無いか確認します。

 

最後に規定トルクが掛かることを確認します。

 

もう1ヶ所も同様にヘリサート加工します。