Z1R2 T.K様 ヘッドのヘリサート加工

  

ピストンも洗浄するので外します。

 

腰下は問題無さそうなので、今回分解点検は見送ります。

 

ピストンはガスケットリムーバーなど使ってカーボンを落とし、洗浄します。

 

洗浄後はこちら。ノッキングの痕なども無く良好です。

 

シリンダーのガスケットも剥がします。

 

テンショナーのローラーは両方ともレーシングタイプに変更します。

 

組付ける前に、干渉部分などを確認し削っておきます。

 

今回、主に点検対象となったカムチェーン周りの部品です。

 

左側は今回新品交換するもの。右は継続使用します。

 

ピストンは、洗浄後の点検でバルブスタンプが見つかりました。

 

2番と3番のインテークリセスのところです。

 

バルブと干渉した痕がありますが、オーバーレブでのさーじんぐでしょうか。双方に特に大きなダメージは無いので継続使用します。

 

洗浄したピストンを組み付けます。

 

シリンダーを組み付けます。

 

カムギヤは固く固着していました。

 

外してみると、液体ガスケットで固定されていました。オイル漏れがあったのでしょうか。Oリングを新品交換すれば大丈夫でしょう。

 

ヘッドはカムホルダーのネジを修正するので分解します。

 

エキゾーストの1番4番のリフターホールには大きなキズがかなり付いています。リフター側は特に問題無いようです。異物でも噛み込んだのでしょうか。

 

指で触るとかなり凹凸があるのがわかります。

 

ステムシールを外します。硬化は少なくいい状態です。

 

バルブガイドは磁石に付かないので、ノーマルの鋳鉄から交換されています。ガタは少ないので継続使用で問題無いでしょう。

 

エキゾースト側のカムホルダーネジ穴を、全てヘリサート加工するので下穴を開けます。

 

続いてヘリサートタップでネジ切りします。

 

エキゾースト側8ヶ所とも、2Dサイズの長いヘリサートを挿入します。

 

ヘリサート加工が終わったので、洗浄して組付け準備します。

 

バルブのカーボンも落とします。

 

バルブの状態はいいので継続使用します。

 

カーボン落とし後はこんな感じです。

 

リフターホールのキズを修正してみます。

 

ペーパーを使って凸部を削って均します。

 

修正後はこちら。できればヘッドは交換したいところです。

 

もう1ヶ所の修正箇所はこちら。

 

洗浄したバルブを組み付けます。

 

リフターとカムメタルを組み付けてヘッドは完成です。

 

小判型の強化カムチェーンに適合させるため、ノーマルカムスプロケのダンパーを切り取ります。

 

両面切り取り後はこちら。