デモ車Z1R1 ザッパーステム取り付け

ステムをフロント18インチに最適なオフセットのザッパーステムに交換します。

 

この車両、エンジンとカラーリングはZ1R2ですが、車体はZ1R 1型です。

ステムのオフセットは60ミリ。現在のアッパーステムはMk2用です。

 

ロアステムはZ1R 1型純正。

 

既存のステムを外します。

 

ステムベアリングはテーパーローラーになっていました。

 

新しく組むステムもテーパーローラーベアリングにしますが、フレーム側もセットで交換します。

テーパーローラーベアリングのアウターレースは、内側に引っかかりが無いのでボルトを溶接してそれをたたいて外します。

 

ロア側も同様に。

 

アウターレースを外したアッパー側は比較的きれいです。

 

ロア側はかなりキズが付いています。ノーマルのアウターレースを外す際に、傾けてしまったまま強引に打ち抜いたのでしょう。内側には削れやめくれが多数あります。

 

ステムの動きに違和感があったのもこのせいでしょうか。

 

初期の交換時に付いたキズも、ペーパーで均しておきます。

 

ロア側は、凸部分を鋸刃で作ったスクレッパーで丁寧に削り取ります。

 

何とか平らに修復できました。

 

ハンドルロックのキーが無いので、シリンダーを交換します。

細いドリルで穴を開け、徐々に太くしていきます。

 

シリンダーが取れました。

 

新しいアウターレースを圧入します。

 

奥まで入れるとこんな感じです。

 

アッパー側は、奥まで入れるとフレーム上面寄り下がるので、必ず底に当たるまで圧入します。

 

念のため、クリアランスが無いことを確認します。

 

ベアリングにグリスを充填します。

 

塗装したザッパーステムにベアリングを圧入します。

ダストシールは、タンクキャップのパッキンを流用します。

 

はめるとこんな感じ。純正のダストシールは適合しないので使いません。使用すると経年でベアリングが下がったりするので要注意。

 

ザッパーステムを仮付けします。

 

ザッパーステムにハンドルロックの穴はありません。

 

左にいっぱい切った状態で、穴位置をマーキングします。

 

ステムを取り外します。

 

ベアリングをビニール袋で養生し、マーキングした位置に穴を開けます。

 

バリを取って完成です。

 

ステムを取り付け、穴位置を確認します。ピッタリです。

 

新しいキーシリンダーを取り付けます。

 

ロックが掛かることを確認します。

 

フォークは、オイル漏れは無いのでセッティングの確認用にオイルを交換します。

 

オイルレベルは規定値にします。

 

オイルレベルはスプリング無しの伸び切りで441ミリです。

 

多めに入れたオイルを吸い取ってレベルを合わせます。

 

フォークスプリングはホワイトパワー製が入っていました。

 

全長はやや短めです。

 

スプリングをセットします。

 

全長不足の分、ワッシャーを入れてプリロードを増します。

トップキャップは延長アダプターとなっていました。

 

オイル交換終了です。

 

フォーク延長アダプターの長さは35ミリです。

 

アウターチューブ表面は腐食してだいぶ曇っていたので簡単にバフ掛けします。

 

ダストシールもクラックがあったので新品交換します。

 

バフ掛け後はこちら。

 

ハンドルバーはAREA製のZ1R用ロングタイプを使用します。幅は20ミリ広がり約750ミリです。

 

取り付けるとこんな感じ。カウルとマスターシリンダーの干渉対策がし易くなります。

 

フロントフェンダーを取り付けます。

 

タイヤのエッジに当たるので、ボルトは頭を低く加工した物を使います。

 

フロントホイールとキャリパーを取り付けます。

ホイールはハイポイント製モーリス、キャリパーもハイポイント製S1キャリパーです。ローターは弊社製のφ330S1タイプです。

 

AMAスタイルなので、リヤフェンダーは必須です。

 

マフラーはBLファクトリー製のZ1000Rワークスタイプのロング&アップ使用です。この後セラコートするので、未塗装でデリバリーしていただきました。

 

サイレンサーは現車合わせで角度を決めて、ブラケットを製作して溶接します。

その後セラコートです。