割れたヘッドライトケースは、スペアとしてお持ち込みの純正中古良品に交換、曲がったゼッケンステーは新規製作し取り付けます。程度のいい純正ヘッドライトケースはもうなかなか無いので希少品ですね。

割れたゼッケンプレートは新品交換。フロントはキジマの市販品を使います。

ゼッケン文字をカッティングマシーンで製作し貼付け。私の21番と元は同じデータですが、21の2を横に2つ並べるとプレート幅が足りなくなるので、微妙に数字の横幅は狭くしてあります。元のこのAMAでよく使われていた書体は、当時の写真を見ながら私がフリーハンドで起こしたもので、フォントには無いものです。当時のゼッケン数字も基本は手書きだったようです。

転倒前から不調だったスピードメーターは、ユニット交換で復活しました。最近、このユニットトラブルが多く、交換する事例が多いのですが、私のマシンのユニットは、取り付け以来数年サーキットを走り続けていますがノントラブルです。最近の製品の耐久性が低くなったのかもしれません。このユニットはHealTech Electronics製の SpeedoHealer(スピードヒーラー)というモデルで生産国はハンガリーです。

エンジンオイルとフィルターも交換します。

この弊社製ワークスステップのステップペグはZ2の純正タンデムステップなのですが、最近まで純正品が買えましたが現在は廃盤となってしまいました。オーナーさんがスペアで持っていたペグに交換します。ちなみに代替の現行品は、ペグのエンドがオープンなデザインです。

ペグは中古品のため、ゴムが切れたところはシリコンボンドで補修しておきます。

続いてサイレンサーを修理します。スチール製なのでこのくらいは復元可能でしょう。この凹みはリヤショックのスプリングに押し当てられて凹んだものです。

エンドの潰れはバッフルを抜くために既に少し修正しました。

バッフルを抜きます。抵抗がありましたが棒でつついてなんとか抜けました。

凹みを直します。丸い棒に差し込みハンマーで叩きます。

修正後はこちら。

反動で全体が歪んでしまいました。

バイスで挟んだり叩いたりしながら修正します。

一応ここまで復元できました。あとはバッフルを入れれば円が出るでしょう。

エンブレムをマスキングして簡単に塗装します。

続いて前後のタイヤ交換です。まだ山は残っていますが、用意しておいた新品のピレリに交換します。レースには最善の状態で臨みたいものです。

交換したらバランス取りします。リヤのバランスは比較的アバウトでも大丈夫。5gくらいズレていてもOKです。

今回の転倒ではひっくり返ったのに、幸いテール周りは無事でした。

フロントタイヤも交換します。

リヤに対しフロントホイールのバランスはシビアに取る必要があります。5g以下必須です。

修復したサイレンサーも取り付けます。

リヤショックとのクリアランスも大丈夫。

エンジンの始動チェックも問題無し。あとはワイヤリングして完成です。



