Z1000LTD K.Y様 エンジンからの異音 調査と修理

 

走行中にエンジンから異音が出るようになったので直ぐに止めたとのこと。状況を伺い一定の予想が付いたため修理することに。動かせないのでバイクは引き上げてきました。車両はZ1000LTDのMk2仕様です。4本マフラーが特徴的ですね。

 

フレームスタンドを掛けたいのでマフラーを外します。

 

スタンドでジャッキアップ。ステムもガタがあるとのことで点検します。

 

フロントを上げ、フォーク先端を両手で持ち前後に揺すります。大きなガタが確認できます。

 

ステムを横から見てガタはこんな感じ。ステムベアリングの調整不良と思いますが、既にベアリングはダメージを受けていると思われるので、ベアリング交換となる予定。

 

エンジン異音の原因は、ミッションのアウトプットシャフトベアリングの破損と推定。

 

事前の情報で、エンジンオイルからこのような異物が出てきたとのこと。これはベアリングのボールを保持するケージの一部です。

 

チェンジペダルはガタが大きいですね。

 

使用されているボルトは強度の低い4Tでした。ここは純正では9Tの高強度ボルトを用い、かなり強く締め付けるところです。4Tボルトでは破断してしまうので、強く締められないということ。

 

外してみるとセレーションにはダメージが無いもよう。ボルトを純正の9Tボルトにして強く締めればガタも無くなるでしょう。

 

スプロケカバーを外します。

 

チェーンは純正サイズの630ですね。この時点ではアウトプットシャフトのガタは発見できません。

 

スプロケットを外します。

 

シャフトを揺すると大きなガタがあることがわかります。ベアリングのケージが破損してボールが偏り、ガタが発生しているのです。

 

エンジンオイルを抜きます。

 

ミッションカバーを外します。

 

プッシュロッドのオイルシールは、リップを締め付けるスプリングが外れていますね。

 

ベアリングをみてみます。ケージが無くなり、ボールが偏っているのがわかります。

 

ボールはこの時点では脱落はしておらず偏っているだけです。過負荷によりボールとレースが傷み傷が付き、ケージが先に破損した状態です。

 

ケージの破片がケースの下の方にまだいくつか残っていました。

 

ベアリングのガタはこんな感じ。これでも走行はできてしまうのでタフなものです。

 

もう一度チェーンとスプロケットを取り付けてみます。ベアリングのガタがあるこの状態でチェーンの張りはちょうど適正なぐらいです。もともとかなり張り過ぎだったことが伺えます。

 

エンジン下ろしが決定しました。