Z1000R2 Y.K様 ワークスS1仕様製作 シェイクダウン

 

一通り組み上がったので試運転します。その前に外観のご紹介。今回のカスタムメニューは、弊社定番の「ワークスS1仕様」です。一番のポイントは、モーリスホイールのリムポリッシュ仕上げとフロントS1キャリパー&ワークスタイプサポートでしょうか。

 

フロントローターは弊社のφ330ミリS1タイプ、フロントアクスルは専用の中空シャフト。ローター取り付けはホイールを改造して6穴仕様に変更。キャリパーはS1するレプリカ品、サポートはワークスタイプ。ホイールはドレミコレクションの「モーリスマグ」、アルミホイールなのでリムポリッシュ部分は無塗装です。

 

S1キャリパーとサポートの詳細。奥にはインナーローターのリブが見えます。

 

オイルクーラーステーはフレーム直付けとアルミ溶接組み立て品のハイブリッドが特徴のワークスタイプ。新品交換したコアは、サイドの「耳」をカットして8個の穴開け処理を実施。当時風の外観を演出します。

 

ハンドするストッパーはフレームから突き出したこのバーが受け持ちます。切れ角はやや少な目なので、2車線道路でのUターンはちょっと苦手です。3車線あれば大丈夫。S1ステムとステアリングダンパーはオーナーさんお持ち込み品です。

 

タンクは前後2センチアップ。ワークス車のように見せる重要なポイントです。全体の雰囲気が他のS1仕様と異なって見えるのはこのポイントが大きく影響しています。

 

エンジンハンガーはシンプルにジュラルミンプレート構造。当時風を狙うなら、あまり過度な機械加工仕上げは不要です。

 

キャブ後方に隔壁を設置。キャブからの吹き替えしによる汚れ防止や、後輪からの飛び石遮断などの効果があります。吸気抵抗はレースで使用しても特に問題ありません。

 

オイルクーラー取出しは弊社独自のノーマル部品改造ロープロファイル仕様。キャブ下の空間が広いので、キャブセッティングにストレスがありません。

 

フューエルセンサーは取り外してプレートでブラインド。

 

ステップはワークス仕様。

 

マフラーステーはフレームに溶接したパイプで。

 

リヤキャリパーはAPを使用。フロントS1キャリパー+リヤAPの組み合わせも実際のワークス車にありました。

 

シートはスプリームS1タイプ、フジツボはシートとテールカウルを固定するための本格仕様。シートレールはカットして、S1同様短くなっています。

 

ジェネレーターは薄型仕様。

 

タンクのコックは後方に移設。

 

クラッチレリーズ周りはワークスタイプのオープン仕様。スピードメーターセンサーはミッションのアウトプットシャフトからセンシング。

 

サイドスタンドは脱着式に。

 

左のワークスタイプステップは正チェンジ。

 

車検用にシフトパターンを設置。

 

サイドカバーエンブレムも、実在したリベット止め仕様を再現。

 

スイングアームはZRX400純正品を改造したもの。剛性と耐久性は必要十分です。

 

タコメーターはスタック製。

 

タンクのブリーザーとサブメーター周り。

 

シートを外すとこんな感じ。

 

この四角いスペーサーはタンクの重量を支える大事なもの。タンク上げをした際に重量を分散して支えないと、リヤのマウント辺りにクラックが生じて燃料漏れすることがあるので要注意。

 

ガレージ周辺で試運転します。各部の作動やオイル漏れが無いこと、干渉がないことなど全体にわたってチェックします。

 

ローターの初期の当たりをつけるのが非常に難しいのですが、今回は柔らかめのセミメタルパッドを使用して、ローターの慣らしを徐々に進めます。

 

リヤは元からのメタルパッドでしたが、ローターは表面はやや荒れ気味なので、戻ったらパッドを交換してみます。

 

キャブのスロー系を調整後、高速道へ入ります。

  

キャブセッティングもほぼ決まってきたので、本日の試運転はここで終了。約40km走りました。

 

フロントローターの当たりはこんな感じ。まだフルブレーキングはしていません。

 

リヤローターはこんな感じ。

 

ローター表面の一部が溶けて溶着しています。このあと一旦外してオイルストーンで研磨します。

 

既存のチェーンガイドローラーは非常に騒音が大きいので修正します。

 

構成はこんな感じ。

 

スラストガタが多いので、センターのディスタンスカラーを短くしてみます。

 

カラーを短くしてスラストガタを最少にしました。

 

ローラーの取り付け高さも一段下げ、チェーンとの当たりを最少にしておきます。

いろいろ確認が取れたので、明日は奥多摩のワインディングでロングのチェック走行です。