南ア製S1キャリパーのテスト サーキット走行後の分解点検

 

先日の筑波サーキットでのテスト後、初めての分解点検です。

 

外観は特に異常無し。サーモラベルでの温度計測結果も、100℃にも達していないので意外に温度が低いことが判明。レバータッチが硬くなり、ブレーキングが思うようにできていないのかもしれません。次回はマスターも変更して更に負荷を高めなければいけません。

 

ピストンとシールを取り出します。こちらも外観に特に異常はありません。

 

丸断面のシールは、収まっているスペースが四角溝なので、だんだん四角くなってきました。タッチが硬くなるのはピストンの戻り量が少ないのでしょうか。Oリングと角リングでの違いがそこに現れているのかもしれません。

 

ピストンは押し込みにくい性質があります。どうやら先端の面取りにバリがあって引っかかるようなので、ペーパーで研磨して滑らかにしてみます。

 

研磨後はこちら。

 

今回からは前後全て南ア製にしてみます。

 

手直ししていなかった残りのキャリパーの部品も、使い勝手がいいように修正します。パッドピンのベータピン穴は面取りして差し込みやすいようにします。

 

先端も面取りして、パッドピンの差し込みもし易くします。

 

3個のキャリパーを識別するため、連番を刻印します。

 

まだフルードを通したことが無いキャリパーは、マスターにつないで漏れチェックしておきます。マスターもこのロッキードの可変レシオタイプに変更してみます。

 

アダプターのところからフルードが漏れてきました。

 

分解してみると、キャリパーのネジ切りが浅く、テーパー面が接していないもよう。アダプター側のネジ山を少し切り詰め、もっと奥まで入るようにします。

 

修正したアダプターを取り付けます。この後のチェックでは漏れなくなりました。