カムホルダーネジのヘリサート加工の続きです。

右腕がけんしょう炎気味なので、腕の負担が少ないよう2日間に分けて作業しました。16ヵ所全てヘリサートが入りました。

これで当分はもつことでしょう。

洗浄したバルブを組み込みます。


ヘッドを組み付けます。

カムを載せ、バルブタイミングを合わせます。

カムを取り付けたら、バルブクリアランスを調整します。

タコメーターギヤのオイルシールも交換します。現状は裏表逆に入っているようです。

オイルシールを取ったら、奥にももう1個入っていました。

オイルシールは正しい向きで1個で大丈夫です。Oリングも新品交換し、ケーブルとの間にはオレンジのガスケットが入ります。

ヘッドカバーを取り付けて、エンジン本体は完成です。

スプロケカバーをメンテします。

オイルシールは傷んでいるので交換します。


裏側にもあるのでこちらも。組む時は、この2つのオイルシールの間にグリスを充填します。

クラッチレリーズをオーバーホールします。

ベアリングは11個あるはずが、1個欠品しています。

ベアリングのガイドは、穴が長穴に変形しています。現在はグリスアップされていましたが、過去にグリス切れのまま長期間使っていたと思われます。

洗浄してグリスアップしてから組み立てます。


クラッチケーブルにはエンジンオイルを数滴垂らしておきます。
続いてステム交換です。
ザッパーステムが入手できたとのことで、急遽追加となりました。

フォークを外します。

ステムを外します。既にテーパーローラーベアリングに交換してありました。

お持ち込みのザッパーステムがこちら。左側です。
ハンドルロック用の穴位置を移しとります。

ハンドルロック用の穴を開けます。

マスキングして簡易塗装します。

テーパーローラーベアリングのアウターレースは、内側に引っかかりが無いので抜くのが困難です。そこでボルトを溶接してそれをたたいて抜き取ります。

軽く叩くと抜けてきました。

無事、上下のアウターレースが取れました。

フレーム側の状態は大丈夫です。

ロア側は以前付いたと思われるキズが多数ありましたが、凸部は修正されてるので大丈夫です。

新しいテーパーローラーベアリングのアウターレースを圧入します。
アッパー側も面よりやや下がるので、必ず奥まで圧入します。


ステムの塗装が完成しました。

テーパーローラーベアリングを圧入します。
ダストシールはタンクキャップのパッキンを流用します。

はめるとこんな感じです。

ステムを取り付けて、ハンドルロックの穴位置を確認します。
まだ少しズレていてロックが効かないようです。

一旦外して、ロックの穴を修正します。

修正完了です。ロックが使用可能になりました。

アッパーステムも簡易塗装しておきます。

フォークをオーバーホールします。

インナーチューブにはサビやキズが多数ありますが、摺動部分にはほとんど無いので幸いです。オイルストーンで修正しておきます。

右のインナーチューブですが、若干曲がっていますが許容範囲でしょう。

振れで0.2ミリほど曲がっています。

洗浄して組み立てます。

小物部品は全て新品交換します。

オイルシールを圧入します。

反対側のフォークも同様に。

こちらは曲がりはありません。

オイルレベルはマニュアル値とします。

オイルレベルゲージを用意します。

余分なオイルを注射器で吸い取り、レベルを合わせます。

スプリングもヘタリは少なく限度値内です。

スプリングを組み込みます。

トップキャップのOリングは生産終了なので、こちらの汎用品のOリングを使います。

フォークのオーバーホールが完了しました。

フォークを組み付けます。

APキャリパーのパッドには、振動防止のスプリングが取り付けられていますが、組付け方が違うようです。

正しくは、パッドピンの下側にスピリングがきます。純正にもよくあるタイプです。

サンスターローターの裏側にはコーションラベルがるので、新品ローターを装着の際には必ず剥がしておきましょう。

フロント足周りはほぼ完成です。


