Z1000Mk2 I.H様 ウオタニユニットとスターターモーター交換 

 

今回の最終段階です。

 

暖気後、スターターの回転不足で始動性の悪かったので、スターターモーターの劣化を疑い現行新品の純正品に交換します。カワサキの在庫表示は「在庫僅少」となっているのでもうすぐ廃盤になるようです。未交換の方は無くなる前にキープしておくことをお勧めします。

 

既存のモーターと比較します。現行品はGPZ1100時代と同じZ系最大トルクの物。形の違いで直ぐに識別できます。

 

スロットルケーブルを繋いだままでもキャブを横にずらせばモーターは交換可能です。

  

スターターモーターの情報はこちら。カワサキのサイトだと現行品番は21163-1143で、価格は近年値上げ繰り返し今や税込みで61,710円。このほかにも社外品が有り、RICK’S MOTORSPORT ERECTRIC社製 品番2110-0172 税込み43,000円程度 というのもあるので探してみてください。

 

走行中の電圧もあまり上がらなかったのでバッテリーも交換します。貼ってあったメモには21年とあり、4年ほど使用していたようです。

  

エンジンは極低速でバラついていたので、点火系のウオタニユニットも新品交換します。現行品はグレーの樹脂ケースとなっているので、直ぐに見分けが付くでしょう。

 

取り付けには、脱着できると整備性がいいので、頑丈に保持できる3M製のデュアルロックファスナーを使います。

 

取り付け後はこちら。ユニットのバージョンはPAMS製を使用、点火時期カーブがPAMS独自のプログラムとなっています。

 

向かって左のダイヤルがレブリミット設定。Z系は通常、最低回転の9200rpmであるダイヤル0一択となるでしょう。点火時期設定は右のダイヤルで行います。このPAMS製は5~9が高圧縮エンジン用となっていますが、ノーマルを含め全ての仕様でこの点火カーブの方が低中速トルクが増すので適していると思います。因みにこちらのエンジンは、ヨシムラφ73ミリピストン+ハイカムで1105cc仕様。ダイヤルは5から始めます。

  

エンジンのばらつきが改善したか、チェック走行でも確認します。

 

低速から非常にスムーズになりました。走行中の電圧も13V近辺で十分です。突然のエンジン停止も今のところ発生していません。このことから、最近他にも同様の事例があったので、ウオタニSP2ユニットは、経年で誤作動する場合もあるのかもしれません。古いウオタニ装着車で原因不明の点火不調があった場合、ユニット交換で解決するかもしれません。

 

エアスクリューも再調整します。今度はわずかなスクリューの回転で反応するようになりました。

 

これで今回の作業は完了です。もともと主に継続車検だけの作業予定でしたが、ブレーキから電装系に至るまで、結構広範囲のリフレッシュとなりました。これでまた快適に乗れるようになったことでしょう。

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