Z1R1 N.M様 車両鑑定

 

お客様と一緒に買い付け先へ行き、問題無いかどうかチェックした上で引き上げてきた車両です。現地では細部までは確認できませんでしたが、とにかく程度の良さそうな車両が見つかりました。

 

黄色く塗装された純正ホイールが目を引きますが、それ以外は極めてノーマルの部分が多い車両です。現在はエンジン不動で前後ブレーキも固着して効きませんが、10年前までは元気に走っていたそうです。

  

4連メーターもノーマルで整っています。

 

オドメーターの距離は12000キロ余り。通常ならメーター交換していると思うところですが、もしかして実走距離?と思える部分が散見されます。

 

フロントローターはかなり摩耗の少ない状態です。ホイール塗装時にローターは外しているようなので、交換されている可能性もありますが、見える範囲のボルトなどは全て純正のまま。フロントフェンダーはLTDです。

 

リヤローターも摩耗はかなり少な目。

 

フロントブレーキはノーマルのワイヤー式です。

 

左のハンドルスイッチも、オートマチックウインカーキャンセラーの付いたノーマルです。

 

もちろん、ハンドルストッパー周りは無傷です。ガセットにも歪みはありません。フレームの塗装もリペイントではなさそうなので、ここまできれいに純正塗装が残っているとすれば奇跡的です。

 

インナーチューブもサビは皆無。可動部のメッキはあまりテカッていないのも距離が少ない証拠です。

 

ノーマルの集合マフラーもサビは極僅か。エンジンマウントの辺りも純正のまま。触った形跡が見られません。

 

マフラーの底もダメージは極小です。ドレンボルトも角がきちんと残っています。

 

エンジンもほとんどリペイントは無い状態でこのきれいさです。フィン欠けもありません。CRキャブは別の車両のものとのこと。きれいなノーマルキャブも付属していました。

 

純正のリヤショックもオイル漏れありません。ヘルメットロックも付いています。

 

シートは薄くアンコ抜きされており、あまり実用的ではないので修正をお勧めします。

 

シートベースは新品のような輝きです。もちろんキックペダルも付いています。

 

シート下のフレームも違和感無し。

 

シートモールは純正で、割れが無いのも奇跡的です。

 

右のサイドカバーは純正で割れ無し。

 

左は残念ながら社外品です。

 

外装はリペイントですが、タンクの裏側も艶が出るほどしっかり塗ってありました。

 

外装を外してストリップにします。全体的にきれいにまとまっています。

 

シートレールも無傷で、曲がりも無いようです。

 

特筆すべきはリヤのウインカーブラケット。1度や2度の転倒などありそうですが、ウインカーブラケットは全くと言っていいほど曲がっていません。これも奇跡的。

 

反対側も同様です。

 

配線類はヘッドライトリレーが追加されているだけであとはノーマルのまま。配線も硬化しておらず比較的柔軟です。

 

ハンドルスイッチからの配線もノーマルのまま。特に加工痕もありません。ノーマルのイグニッションコイルは2個ともクラックが入っていました。

 

フロントのノーマルマスターはアンダーステムに付いています。フォークカバーにあるタンクは、フロントマスターのリザーバータンクです。これも劣化が少なめです。

 

リザーバータンクの奥、ライトステーの一部が欠損しています。これは転倒などで破損したわけではなさそうです。その奥に見えるのは、スピードメーターケーブルとスピードメーターの間にあるセンサーで、ウインカーオートキャンセルシステムのセンサーとして働くユニットです。