Z1000Mk2 S.F様 シフトドラム交換

  

4速シフトアップ時、4速に入らずにギヤ抜けすることが散発するとのこと。状況からシフトドラムの摩耗と推測し、ドナーをお持ち込みでの交換となりました。

 

マフラーを外し、エンジンオイルを抜きます。

 

ミッションカバーを外し、チェンジ機構を外します。

 

オイルパンを外します。

 

ミッションを見える範囲で目視点検します。フォークやその他の組付けは特に異常無いようです。

 

作業し易いよう車体を傾けます。

 

シャフトを抜き後ろ側のシフトフォークを外します。

 

前側のシフトフォークを外すので、ロックワッシャーを伸ばし、フォークのガイドピンを外します。

 

ガイドピンが取れました。

 

続いて、シフトドラム本体のガイドピンをロックワッシャーを開いては外します。

 

こちらのガイドピンはかなりネジが渋くて、外すのが大変でした。ネジにはだいぶ切粉が付いています。

 

ここまで分解すると、シフトドラムが外れます。

 

ミッションギヤを点検します。状態は比較的きれいです。

 

ドグはアンダーカットされたスペシャルのようです。4速のドグも特に問題ありません。

 

シフトフォークを点検します。曲がりや強い当たりも無く問題ありません。

 

ドラムのガイドピンは、ネジ山の一部が潰れていました。これが引っかかって緩める際ネジが渋かったのでしょう。

 

フォークのガイドピンも目立った摩耗は見られません。

 

シフトドラムを点検します。右が外したもの、左は今回お持ち込みのドナーです。

 

右のドラム、4速の山の部分はエッジの摩耗がやや進んでいます。たまに起きる程度のギヤ抜けなので、摩耗量としては極わずかなのでしょう。左のドナーの方が摩耗が少ないので、こちらを組み込みます。

 

先ほどのドラムのガイドピンは、ネジのツブレを修正しておきます。

 

ドナーのドラムを取り付け、ガイドピンをねじ込みます。

 

締め付けたらロックワッシャーを折り曲げます。

 

フォークのガイドピンは、お持ち込みの社外の新品に交換します。ロックワッシャーは純正が出るのでそれを使います。

 

ガイドピンを取り付け、ロックワッシャーを折り曲げます。

 

後ろのフォーク2本も取り付けます。

 

オイルパンを取り付けます。

 

シフト機構を復元します。チェンジのロッドは社外の新品に交換済みのようですね。

 

ミッションカバーを取り付けます。

 

スプロケットを取り付けます。

 

5時間ほどで修復完了です。試運転に向かいます。

 

ギヤチェンジを中心にチェックします。ギヤ抜けが無いかの確認は取りずらいので、今後の結果待ちといったところ。

 

オイル漏れが無いことを確認し、作業は完了です。