先日の筑波転倒に対する修理も終わり、レースに向けて最終の準備です。競技規則により義務付けられているいくつかの安全にまつわる対策を施していきます。

エンジンのブローバイガス中のオイルを外部に放出しないよう、オイルキャッチタンクを付けることとなっています。S1スイングアームの場合はスイングアームの構造の中にキャッチタンクが組み込まれています。走行によって水やオイルがタンク内に溜まっていくので、走行前にはドレンから排出しておきます。

オイル通路を塞いでいる部品にはワイヤリングが必要です。キャッチタンクのドレンにもワイヤリングします。

オイルパンのドレンボルトとフィルターボルトにもワイヤリングします。

オイルフィラーキャップにも。

続いて前後アクスルシャフト周りのワイヤリングです。J系のフロントフォークの場合、クランプのナットをワイヤリングしますが、長ナットを使用すると便利です。

リヤはこんな感じ。アクスルシャフトはナットが無いタイプなので頭のところにワイヤリングします。それからエキセントリックの場合はスイングアーム側のクランプボルトの左右にワイヤリングします。

S1スイングアームの右側はこんな感じ。エキセントリックに雌ネジがあるのでナットは無い構造です。

続いてエンジン2次カバーです。転倒時のオイル漏れを防止する観点から、エンジンスライダーなどいくつか選択肢がある中のひとつで、エンジンカバーの更に外側に付けるカバーです。既製品が無いのでFRPで作ります。

形状はこんな感じ。FRP製の場合は厚さ2ミリ以上必要です。

先日の転倒ではカバーが少し破損したので、今回は厚みを十分確保して頑丈に製作しました。

ノーマルのポイントカバーに被せて取り付けます。

カバーより少し長くして、エンジン側に全周でかぶさるようにしました。

取り付けるとこんな感じ。


これで出走準備完了です。






