Z1100B1 M.H様 発電不良の修理 ステーターコイル交換

 

バッテリー上りが頻発するとのことで修理します。走行中も電圧が安定せず、12V台になっていることも多いそうです。

 

レギュレーターは過去に交換済みとのこと。先ずは配線関係の点検から。

 

ステーターコイルとメインハーネスの接続カプラーを点検します。よく端子が焼損していることがあるのですが、こちらは特に異常ありません。

 

エンジンをかけてステーターコイルの発電電圧を直接計測してみます。3相とも電圧が上がりません。

 

ステーターコイルはこの車両の入手時に点検した際に、やや焼け気味だがそのまま継続使用していたとのこと。分解点検します。

 

スプロケカバーを外します。

 

こちらのギボシはステーターコイル直下の部分。ここも良く焼損するのですが、特に異常はありません。

 

ジェネレーターカバーを外します。

 

ステーターコイルは真っ黒に焼けています。発電不良の主原因はこれでしょう。

 

コイルを外して裏側をみると、コイルからの取出し線が断線しています。

 

用意しておいた純正新品のコイルに交換します。

 

組付け前にガスケット面を整えますが、前面に液体ガスケットが塗られており、全てのネジ穴の奥にも液体ガスケットがたっぷり詰まっていました。これではボルトが締め切らなくなる恐れがあるので、ネジ穴内部の液体ガスケットを全部取り除きます。

 

細いドライバーでほじってからタップを立てます。

 

組付け準備が整いました。

 

ジェネレーターカバーを復元します。

 

チェック走行したところ、電圧は多少上下するものの、13~14Vの間を示すようになりました。レギュレーターの不調の可能性も残るので、しばらくこれで様子を見ていただきます。