Z1R2 K.S様 エンジン分解点検 アウトプットシャフトのベアリング破損

 

エンジンを分解します。

 

カムホルダーのトルクをチェックします。エキゾースト側はやや剛性感がないのでヘリサート加工した方が良さそうです。

 

バルブクリアランスを計測します。概ね規定値に入っていました。

 

ヘッドを外します。

 

ヘッドガスケットは左右一体型のコメティック製でした。エンジン分解歴があるということです。燃焼室のカーボンは比較的少なめです。

 

ボアは2ミリアップのφ72ミリでした。

 

ピストンはワイセコのようですね。

 

カムチェーンローラーは一部破損していました。

 

シリンダーを外します。

 

ピストンを外します。内側は古いワイセコ独特の模様。

 

ワイセコの「W」のマークがあります。

 

ピストンリングは、セカンドリングが半分ほど当たりが付いた状態ですね。まだまだ使えそうです。

 

ミッションカバーは大きく欠けているので交換しましょう。

 

ミッションカバーを開けると大きな金属片がいくつも出てきました。

 

ベアリングのケージのようです。

 

アウトプットシャフトベアリングは、ボールを等間隔で支えているケージが無くなっており、ベアリングの破損です。

 

エンジンを反転します。

 

オイルパンを外します。鉄粉がかなり堆積しています。

 

ケースボルトは非常に固く、1本は折れました。

 

ケースを分離します。液体ガスケットの色と塗り方などから、腰下は新車時からの初めての分解と思われます。

 

ケースアッパーのベアリングハウジングは、キズこそありますがまだ使えるレベルです。

 

クランクは、ベアリングも滑らかに動き、点検棒もスルリと通ります。

 

振れも0.06ミリと規定値内です。クランクは大丈夫のようです。エンジン振動の原因はアウトプットのベアリング破損から起きていたようです。

 

ケースアッパーを点検します。こちらもアウトプットのベアリングハウジングはキズがありますがなんとか使用できるレベルです。

 

クランクベアリングのノックピン穴にクラックは無いようです。

 

破損したアウトプットのベアリングです。

 

ボールの転動面やボール表面が荒れています。おそらく過負荷で表面が剥離したものと思われます。それによってケージも破壊されたのでしょう。過去にチェーンの張り過ぎがあったと推測されますが、40年以上も走ればいろいろトラブルは起きるものです。