Z1000Mk2 K.Hi様 電気回路の解読

  

イグニッションスイッチをONにすると、メーター周りの電圧がドロップするなど、電気系統に不審な点がい多いのでチェックします。

 

今回の入庫前には充電不良を起こしていたとのこと。レギュレーター周りを点検すると、配線がレギュレーターとフレームに挟まり潰れていたりと、電装系の艤装にも問題があるようです。

 

レギュレーターの出力線は、途中のカプラーで端子が発熱しカプラーが溶けていました。端子と配線がかなり腐食していたので、電気抵抗で発熱したと思われます。

 

溶けて張り付いていたカプラーを強引に外します。レギュレーター回路はよくこうなるので、定期的な点検が必要です。傷んだ配線は少し短くカットして、カプラーと端子は全て新品交換します。

 

メインヒューズに繋がる電源線はかなり細かったので、充分な太さの線に交換します。

 

スカチューンの為、バッテリー周りはシンプルな作りですが、スターターのマグネットスイッチはテールカウル内移設してあり、メインの電源もここから取り出すことになります。バッテリーケーブルや重要な電源線などが長くなるので、電圧降下は免れません。

スターターの回路も、ハンドルスイッチからの線はマグネットスイッチに繋がっていましたが、反対側はアースに繋がるはずですが、なぜか電源回路に繋がっていました。回路の間違いでしょうか。これも修正します。

 

ほとんどの接続箇所を点検・修正し、再び艤装し終わるのに丸1日を要しました。

それでもメインハーネスは完全にバラしていないので、その中の回路は不明のままです。

 

非常に過密な配線で整備性が悪いので、次に電装系のトラブルがおきたらメインハーネスは純正仕様への交換をお勧めします。

 

配線の挟み込みや走行中の擦れによる断線などが起きないようレイアウトするのはかなり大変な作業です。

 

一見するとシンプルに見えますが、そのしわ寄せは隠れたところ集中しているのでご注意を。

  

あとはタコメーター電源周りを解決し、キャブを付ければ組み立て完成です。