Z1000ST M.A様 電装系総交換

  

メインハーネス交換のご依頼です。合わせて電装系全体もリフレッシュすることになりました。新規登録されて入手間もないこちらの車両、現状は十分自走可能な状態です。

 

ハンドルはこのポリス用に変更した状態で登録したとのこと。スクリーンは後付けです。目指すはアメリカン的スタイルだそう。

 

メインハーネスには溶けたカプラーなどあり、いろいろ不安なので更新します。状態はほとんど改造も無くオリジナルを保っているようです。

 

ヘッドライト周りも分解します。

 

ヘッドライトはハロゲンのシールドビームです。交換が容易ではないので、H4バルブタイプへの交換をお勧めします。

 

メーター周りのハーネスも比較的きれいな状態です。

 

イグニッションコイルのブラケットは折れていました。

 

純正のコイルはクラックをボンドで修理してあります。

 

こちらがエンジン上にある溶けたカプラーです。右のハンドルスイッチとの接続ですね。外せないので切断します。

 

スロットルケーブルは折れ曲がっているのでこちらも交換します。

 

レギュレーターは後の時代の物に交換済みのようです。今回も最新型に交換します。

 

ヒューズBOXもオリジナル。状態はいいので車両全体では概ねコンデションがいいことを表しています。

 

バッテリーケーブルのマイナス側です。太い線は一部の被覆が溶けて心線が露出しています。

 

メインハーネスが外れました。40年間ご苦労様。

 

残りの電装品もあとわずか。

 

バッテリーケース下にも電装品があるので外します。

 

イグナイターも当時の純正品。点火系は今回ウオタニSP2となります。

 

ピックアップコイルも外します。

 

積年の汚れはありますが、状態は非常にいい車両です。交換前のメーター距離が少なかったそうで、あまり距離も進んでいない車両かもしれません。

 

ジャッキアップしやすいよう、サイド出しのマフラーも外します。

 

中間のジョイントはバンドを追加しておいた方がいいでしょう。

 

エンジンもフィン欠けなど無く、汚れ以外はいい状態です。

 

エキゾーストポートを覗きます。4気筒ともオイル下がりは無いようです。カーボンの堆積はかなりありますね。

 

リヤのインナーフェンダーを外すためリヤショックを外したら、アッパーブッシュが分離してしまいました。

 

ブッシュのカラーがサビついて取れないようです。ブッシュも新品交換します。

 

掃除と点検のため、エアクリーナーの手前にあるレゾネーターも外します。レゾネーターとは、主に吸気音の消音の為の部品です。外しても特に問題はありません。

 

スタータークラッチが滑るとのことで、分解点検します。

 

ギヤカバーを外します。

 

ジェネレーターカバーを外します。

 

ステーターコイルも、焼けなど無くきれいな状態です。

 

マグネットローターを外します。

 

クランクのテーパーもきれいです。

 

全体的にCRCを塗布して掃除します。

 

ここまで、特に致命的な不具合はありませんでした。

 

因みにこちらの車両、車体番号から80年型のZ1000-E2と解ります。1型との変更点は、主にカラーリングとリヤマスターです。