去年11月のTOTの時、突然シリンダーの前辺りからオイル漏れが発生しましたが、決勝は何とか走り切れました。それ以来手つかずでしたがようやく修理することに。
状態はこんな感じ。シリンダーとヘッドの間から漏れているようで、特にカムチェーントンネル辺りが一番濡れています。
ヘッドは特に濡れていないので、カムチェーントンネルのOリング辺りに何かあったようです。
マフラーを外します。集合部辺りがだいぶ腐食してきましたね。
サビを落として軽く塗装しておきます。
ヘッドカバーを外します。
カム周りは特に異常無し。バルブクリアランスは数ヵ所要調整。
カムホルダーボルトのトルクも問題無し。
ヘッドを外します。
燃焼室はこんな感じ。1年の内ほとんどがサーキット走行なので、カーボンの堆積は極僅かです。カムチェーントンネルのOリングが1ヶ所切れていますね。
Oリングが切れていたのは3番シリンダー脇です。それ以外の場所はしっかり張り付いていました。ゴムの弾力もまだ十分にあります。今回は去年6月のヘッド交換以来の分解です。
切れたOリングの痕がカムチェーントンネル側に曲がってついていますね。3番シリンダーのガスケットが抜けたのでしょうか。
ヘッドガスケットを見ると、原形をとどめています。このエンジンはボア76ミリの1200ccですが、ボアが大きいと2番3番のカムチェーントンネル側のヘッドガスケットがごくごく細くなり、場合によってはガスケットが負けてそこからガスケット抜けが発生することもあるのですが、どうやら今回ガスケットは耐えていたようです。
因みにカムチェーントンネルのOリングが今回の場所で切れると、ヘッドガスケット端部の隙間から前後にオイル漏れすることになります。
シリンダーを外します。
シリンダーを点検します。ベースのガスケットはカッパーです。
3番シリンダーのところにオイル漏れの1次原因を発見しました。
スリーブがほんの少し下がっています。0.1~0.2ミリでしょうか。
拡大するとこんな感じ。指で触ると直ぐに段差があるのがわかります。この3番シリンダーは2022年にバルブ折損でエンジンブローした際にスリーブ交換したところでした。
スリーブが下がったせいで、ガスケットの面圧が下がり、圧縮圧力が吹き抜け、Oリングを吹き飛ばして切断し、そこからオイル漏れしたようです。来月から筑波走行を再開しようと思っていたので、急いで面研修理しなくては。
シリンダーは2020年に製作したICBMのアルミシリンダーです。それから約6年、途中ケガで1年くらい走らなかったので実質5年、10000rpmまで常用してサーキットを走り込んでこの状態です。多少のスカッフはありますが、まだまだ使える状態です。
ヘッドのバルブステムシールも少し傷んでいたので交換します。それ以外は特に問題無し。ちょうどいいメンテの機会となりました。