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Z1000R1 S.H様 カーボン堆積ピストン ガスケット固着シリンダー

 

エンジン腰上分解の続きです。

 

今回はシリンダーベースからのオイル漏れ修理がメインなので、ピストンまで外さなくてもいいのですが、事前のチェック走行でヘビーノックが発生することを確認していました。このピストントップの大量のカーボン堆積や、燃焼室側のカーボン堆積による圧縮比の増加が原因かもしれません。ピストンを外してカーボン落としも実施します。

 

外したピストンはこちら。ピストンは純正ノーマルボアのφ69.4ミリです。現オーナーさんのもと、30年ほどエンジンはノーメンテで乗ってこられたとのことです。

 

カーボンの厚さは多いところで2ミリ以上はあります。燃焼室側のカーボン堆積と合わせると、相当な圧縮比アップとなっているようです。仮に、ボア全体に平均2ミリのカーボン堆積があったとした場合、その2ミリ分燃焼室容積が減るとして圧縮比を計算すると、約11.3:1となります。ノーマルが9.2:1なので、これでは超ハイコンプピストンを入れたような状態となり、ノーマル点火系でノッキングが発生するのもうなずけます。

 

先にケース側デッキ面のガスケットを剥がします。

 

1時間ほどかかってガスケットが剥がれました。

 

オイルストーンで面修正します。この際、擦り合わせた時に出る砥石の粉をケース内に落とさないよう注意します。

 

面修正を終えるとこんな感じ。

 

続いてピストンのカーボンを取ります。

 

スクレッパーとガスケットリムーバー、ワイヤーブラシなどを使って落とします。ピストンリグも外して溝の中もきれいにします。

 

ピストンのカーボン落とし後はこちら。

 

キレイになったピストンをエンジンに組み付けます。

 

続いてシリンダーのガスケット剥がしです。

 

ベースガスケットの大半はこちら側に残っており、かなり固着しているので相当時間がかかりそうです。

  

初めて2時間ほどで1/4位進みました。 

 

剥がしにくさは最高レベルですね。

 

3時間ほど格闘して半分弱まで進みました。もう指先がマヒしてきたので続きは明日にします。

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