年の瀬も迫る中、作業が完了したとのことで、預けてあった部品を引き取りに再度井上ボーリングさんにお邪魔します。
部品を引き取りトンボ帰りでガレージへ戻ります。抜けなかったリヤのアクスルシャフトは、結局エキセントリックごと外すという単純な方法で、無事にホイールと分離できました。シャフトとホイールベアリングなどは固着してはおらず、左のエキセントリックとシャフトが外れない状態でした。
現状もエキセントリックとシャフトは外れないままです。何かスナップリングでも仕込まれているかのよう。ピボットベアリングのハウジングが広がっているこのスイングアームは、もう使えないので交換します。
ホイール側を点検します。ダンパーもきれいなままでで十分使えそうです。
続いてエンジン関係。ヘッドは交換用にウチのストックから選んだものをベースに、修理と加工を行いました。バルブはZ1000J純正新品を使用し、割れていたガイドはオーバーサイズで全交換、シートカットとステムエンドカット、面研も行いました。
4番のエキゾーストスタッドボスが割れていましたがそれも修理していただきました。
上下とも一旦削除し、溶接盛りしてから成形し直したものです。これで安心してマフラーが取付できます。
面研は最低限で実施。
圧縮比をあまり上げないよう面研量は最小で0.13ミリとのこと。面研量最小を優先した結果一部削れていない部分がありますが、ヘッドガスケットのボアビードより外側の部分なので大丈夫。バルブガイド交換に合わせシートカットと擦り合わせも実施。シムが薄くなり過ぎないよう、ステムエンドもカットして高さを揃えてもらいました。バルブシート未加工のヘッドだったのでいい感じで整いました。
φ74ミリにボアアップしたシリンダーはこちら。このシリンダーもウチのストックから選んだものです。元のシリンダーは既にボアがφ74ミリに拡大されており、スリーブ交換より安価に仕上がるということでこちらを選択。
ボーリングの仕上げにプラトーホーニングも実施。シリンダー表面が更に滑らかになっています。
裏側はこちら。
ノーマルスリーブの残り厚さは約2ミリ。通常使用するにはこの残厚がミニマムとされています。
交換することになったスイングアームは、ウチのZRX400改S1スイングアームを使うことに。ちょうどバックオーダーも含めて3本製作していたので、その内の1本を引き当てることになりました。エンジンとスイングアームそれとフレームは、このあと塗装の工程に進みます。