9月の筑波サーキット走行の場面でリヤホイールベアリングにガタがあることがわかり、修理に出していたダイマグのリヤホイールが戻ってきました。
ガタはホイールベアリングの圧入が緩くなって外輪が回ってホイール側が削れて起きていたもの。スチールでカラーを作り、焼き嵌めにて強力に圧入してもとのベアリングサイズに復元しました。
過去にも同様の修理をしたことがあったので、今回もこのホイールに合わせてカラーを設計し、井上ボーリングさんで加工していただきました。
修理前はこんな感じ。ベアリング自体は焼き付いていなかったので、リヤブレーキの熱で圧入が緩み、ベアリングが緩くなってガタが出たものと推測します。
修理が終わったホイールに、外した部品を組み付けて復元します。
念のためベアリングは全て新品交換します。
ホイールにダンパーハウジングを取り付けます。
スプロケボルトの締め付けトルクを確認します。
修理した部分はベアリングの位置が少し外側になるため、ハブ内に入るディスタンスカラーは新しく作りました。
ベアリングが入る底の部分より、わずかにカラーは長く作ります。
ベアリングの内外輪を治具で同時に押し、内輪がカラーに接触するまで圧入します。こうすることでベアリングにプリロードをかけずに組むことができます。
スプロケとキャリアを取り付けます。
キャリアはチェーンライン10ミリオフセットになる弊社オリジナルの仕様です。
インナーローター内径部にもキズが付いたので修理します。一旦アウターローターを外しますが、皿ボルトが固着して外れないので、ドリルで揉んで外します。
ローターが分離できました。
インナーローターを旋盤にくわえ、内径部分を修正します。
皿ボルトは新品交換し、固着防止でコパスリを塗布してからねじ込みます。
ローターの皿ボルトはトルク管理して締め付けます。
ローターを取り付けたら修理完了です。