サビサビのタンクは、サビ取り剤を入れて一晩経ちました。どこまで落ちたでしょうか。
まだ所々点々とサビが残っていましたが、表面はかなりあばたになっています。もう少しサビ取りしたいところですが、サビが酷いタンクに長時間サビ取り剤を入れておくと、場合によっては深いサビが溶けてピンホールとして貫通することがあります。極わずかなサビは実用上あまり問題無いので、サビ取りはここまでとしておきます。
エンジンはピストンを外してから降ろします。
外したピストンはこちら。前後面にややスカッフがあります。
ピストンリングのアップです。トップリングを見ると、まだベタ当たりしておらず、まだまだ継続使用できる状態です。
軽くなったところでエンジンを下ろします。
ジェネレーターローターを外そうとすると、ワンウェイクラッチがガタガタなのに気づきます。
外してみるとボルト3本とも緩んでいました。
その内1本は折れていました。分解歴のあるエンジンは、ここの緩みが散見されます。おそらく規定トルクで締めていないからだと思います。ここのM8ボルトの規定トルクは、びっくりするほど大きいのです。
クランクのテーパーはきれいです。
エンジンを反転して腰下を分解していきます。
オイルパンを外します。かなりスラッジが堆積しており、粒々の異物がかなりあります。
異物はみんなオレンジなので、ジェネレーターローターのマグネットを止めている接着剤の破片のようです。これは程度の差はあれど、どのMK2にも見られる現象です。
クランクケースを分離します。ギヤのドグなどもきれいです。
ロアーケースはこんな感じ。ベアリングハウジングは、どこも痛みは少ないですね。
シフトフォークも焼けなど無いようです。
クランクを点検します。ベアリング類は回転がスムーズでガタは無し。振れは0.03ミリで規定値内です。
コンロッド小端部に点検棒を通します。4番目は通りませんが、ズレはわずかなので特に問題が起きるほどではないでしょう。
クランクケースアッパーです。
左に激しく転倒するとクラックの入りやすいこのノックピン周り、このケースは無事のようです。
続いてヘッドを分解点検します。
バルブガイドのガタはそれほど大きくはありません。
抜くのに渋かったバルブが3本あり、外してみるとステムがサビていました。このくらいなら研磨すれば使えそうです。
バルブシートを点検します。
カーボン噛み込みもほとんどなく、きれいな状態です。当たり幅も狭いので、消耗は少ないようです。
エキゾーストスタッドはサビが多いので交換します。抜けない物はバーナーで炙ってから外します。
無事、折らずに外せました。
燃焼室も目立つキズは無いようです。ポートと燃焼室にリムーバーを塗布してしばらく放置、カーボンを浮かせておきます。
電装系も全交換する予定です。