エキゾーストスタッドが抜けてきたようだとのことで修理します。ネジ山修理の場合、工具が入らないところだとヘッドを外しての修理になるかもしれません。
場所は3番シリンダーの下側です。締めようとしたらトルクが掛からずにニュルッとしたそうです。よく見てみると、スタッドの根元から割れて出てきているようです。
マフラーフランジを外して点検します。ナットを締めて更に引っ張ると、なにやら筒状の物がスタッドに付いています。
抜き出してみるとこんな感じ。ヘッドに入っていた部分がアルミのスリーブになっています。
接着はされず、圧入してあったようです。
他も点検すると、4番上側のスタッドも抜けてきました。
こちらもナットを回して引き抜きます。
だんだん出てきました。
2ヵ所から取り出したスタッドがこちら。過去の修理痕のようです。経年で圧入したスリーブが抜けてきたようです。
スリーブの外径は約8ミリあります。これでは6ミリのヘリサートは付きません。
ヘッド側はこんな感じ。8ミリのストレート穴が開いています。
いろいろ思案した結果、M8のキャップボルトを加工して、M6スタッドになるよう変換スタッドを製作して復元することに。
M8のヘリサート入れるべく加工します。
M8のヘリサートを挿入します。
タングは確実に折り取ります。
ロックタイトを塗って変換スタッドを取り付けます。
フランジを付けて長さを確認します。
ヘッドを外さないで2ヵ所とも無事に修理できました。