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Z1000J2 A.K様 クランクケース合わせ面からのオイル漏れ修理

 

昨年フルカスタムして7月に納車したこちらの車両、1年弱でエンジンからのオイル漏れがあるとのことで修理します。

 

昨年エンジンは全分解して組み上げたものですが、クランクケースの合わせ面からオイルが滲んでいます。

 

後ろ側も同様にケースの合わせ面がオイルで滲んでします。

 

クランクケースを分解する必要があるとわかったので早速エンジンを下ろします。

 

オイル漏れはケース合わせ面全周に渡っているようです。

  

後ろ側も同様に漏れています。オイルパンの合わせも若干滲んでいます。

 

エンジンを反転して下から分解します。オイルパンの合わせ面も若干滲んでいました。ガスケットはPMC製のメタルタイプでしたが、表面のラバー層は全面オイルで湿っています。

 

クランクケースロアーを外します。

 

ケースの合わせ面です。液体ガスケットを使用して組むのですが、ロアーケース側に付いている液体ガスケットの痕は、指で塗り広げた模様がそのまま残っていますね。おそらく張り合わせる前にガスケットが固まり、うまく伸び広がらなかったのだと思われます。当時の記録画像を調べてみると、液体ガスケット塗布からケース合体終了まで8分で行っていました。特に時間を置いていたわけではないので、今後は別の液体ガスケットに変更しようと思います。

 

ガスケットを剥がして合わせ面をキレイにします。ケースに問題はありませんでした。

 

改めてアッパーケースに液体ガスケットを塗布します。

 

ケースを合体し、オイルポンプを取り付けます。オイルパンのガスケットも信頼性のある純正を使います。

 

エンジンがほぼ組み上がりました。

 

エンジンを車載します。

 

補器類を取り付けます。

 

他にリヤブレーキスイッチが故障していたので、手持ちの機械式スイッチに交換します。

 

修復後、試運転します。

 

既に車検が切れているので、仮ナンバーで走ります。

 

走行開始早々、キャブセッティングが合っていない領域があったのでガレージ戻って修正します。

 

スロットル開度1/4~1/2近辺なので、ニードルのクリップ段でしょう。走行中にチョークを引いてリッチにし、燃料が薄かったことを確認していました。クリップの位置を1段下にします。

 

走りだしてみて、改善方向であることが確認できました。もう一段クリップ位置を下げます。

 

セッティングが整ったところで、高速道へ向かいます。

 

油温を上げ高めの回転で走り、オイル漏れが無いことを確認します。

  

その他、6000rpm付近のスロットル急全開でややノッキングが発生することを確認、点火時期を再調整します。

 

点火はウオタニSP2 Ver.PAMSです。右側の点火時期調整ダイヤルを8から9に変更し遅角させます。

 

定常走行でも少しバラつくので、エアスクリューも1/8回転程微調整します。

 

チェックが一通り終わったと思ったのもつかの間、スピードメーターが動かなくなりました。

 

アウトプットシャフト側にあるスピードセンサーを確認すると、トリガーを検知した際にインジケーターランプは点灯します。センサーは大丈夫のようです。最高速度呼び出しボタンを押すとトリップとオドメーターは動きます。メーター本体が故障したのかもしれません。

 

一通りチェックを終えてガレージに戻ります。今回車検も一緒に行うのですが、現状に合わせて定員1名に変更するので、ナンバー管轄の陸事で構造変更検査を受ける予定です。

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