Z1000Mk2 S.Tk様

 

今回は継続車検とワークスバックステップ取り付けなどのご依頼です。

 

リヤのオーリンズサスはオイル漏れしているのでオーバーホールしたいとのこと。

  

ダンピングはまだ十分にありますが、左側のサスはオイル漏れしています。新品装着後5年ほど継続使用しているそうなので、この機会にオーバーホールします。

 

ショックを外す前に気になる点が。グラブバーとショックボディーのクリアランスが狭いので干渉しています。ここはグラブバー側に逃げ加工するといいでしょう。

 

チェーンとリヤサスのクリアランスも狭く、干渉しているようです。こちらも修正しましょう。

 

オーバーホールするのでリヤショックを外します。

 

チェーンとリヤショックの干渉を避けるため、左下のショック受けの幅を広げます。

  

先ず、ステーを外側に曲げます。

 

ステーを下からたたいて少し上に曲げ、ボルト穴を水平になるようにします。

 

3ミリほど広いスペーサーを入れて長いボルトを通します。

 

ボルトを締め上げてステーを垂直に修正します。

 

これで内幅が3ミリ広がりました。

 

オーリンズをオーバーホールしている間、左側のYSSショックを代わりに付けておきます。

 

内側に3ミリのワッシャーを入れ、リヤショックを外側にオフセットさせます。

 

グラブバーは、リヤショックとの干渉を削って逃げを作ります。

 

このくらい削っておけば大丈夫でしょう。

 

リヤサスがフルボトムすると、このような位置関係になります。

 

上側のマウントにも3ミリのスペーサーを入れます。スペーサーの面取り部分を内側に。

 

取り付けるとこんな感じ。

 

リヤショックの逃げはこんな感じ。

 

これで簡易的にチェーンとリヤサスの干渉は解消できます。

 

続いてワークスバックステップの取り付けです。今回はVer.2をボルトオンタイプで装着します。

 

ノーマルステップとペダルを外します。

 

バックステッププレートを取り付けます。ノーマルサイドスタンドのままなので、つま先がスタンドと干渉し難いよう、スペーサーで少し外側にオフセットさせて取り付けます。

 

チェンジレバーが干渉するスタンドブラケットの後ろ側を少し削って逃げを作ります。

 

リンクのロッドエンドと逃げの関係はこちら。ロッドエンドが前に来た時、クリアランスは2ミリほど確保で来ます。

 

左のステップ周りが付きました。ペダルの形はワークスMk2のペダルをモチーフにしています。今回は正チェンジでの取り付けです。

 

上から見るとこんな感じ。

 

続いてブレーキペダル側の加工です。

 

ノーマルのステップとペダルを外します。

 

バックステッププレートを取り付けます。プレートの裏側には、三角突起の逃げが作ってあります。ペダル軸も残し、いつでも元に戻せる仕様です。

 

ブレーキペダルを取り付けます。

 

リヤマスターは前回新品交換しています。長いプッシュロッドがワークスバックステップとマッチしないので短く加工します。

 

プッシュロッドのネジをダイスで20ミリほど切り足します。

 

ロッドを20ミリほど短縮し、ロッドエンドを取り付けます。

 

マスターを仮組し、ペダル高さを調整してセットします。